代表挨拶

働きやすい病院評価(ホスピレート)事業を推進する、NPO法人イージェイネットの代表理事・瀧野敏子よりご挨拶申し上げます。

代表理事ご挨拶

2006年から開始したホスピレートはお陰様で13年を経過しました。この間、国を挙げての重点的支援と各病院様の真摯な取り組みの結果、医療従事者の就労環境は着実に底上げされてきました。
とくに昨今、政府主導の「働き方改革」により医師の働き方も衆目を集めるところとなっています。とはいえ、とくに急性期医療現場ではその実態を考慮すると医師の長時間労働の改革は現時点で困難と言わざるをえません。
もはや病院だけの努力は限界にきているという院長先生方の声もお聞きします。
 
また「働きやすい」環境を整備した病院の一部で、いわゆるフリーライダー(両立支援制度で支援される側にあって制度の良いとこ取りをすると言われる人)の問題など新たな課題も見えてきました。
 
就労環境改善のためにはまず人員確保が必要ですが、その原資を確保し豊かな医療を実現するために、モチベーションの高い人材に選ばれる病院=働きたい病院=が求められます。
 
上述の点を踏まえて今後は、現行のホスピレートで評価している「両立支援や休暇」、「福利厚生」などの「働きやすさ」を評価する視点を持ち続けながら、士気の高い人材が安心して長く働けるサステナビリティをもった病院を「働きたい病院」として認証していきたいと考えます。具体的には、医療従事者の成長を促し、連帯感を醸成し仕事や病院に対する誇りを感じさせることで、仕事の満足感を引き出す「動機づけ要因」を評価認証の要素として強化します。
 
新しい評価・認証の名称は「働きたい病院」です。
従来のホスピレートの評価項目はおおむね踏襲したうえで、医師、看護師をはじめとするすべての医療人がプロフェッショナルとして働く上での仕事の満足感やモチベーションを高める要素を病院が提供できているかを評価項目に加えて、かつ就労者に問うアンケートを新設追加します。
以上ご理解を賜り引き続き「働きたい病院」をよろしくお願いします。
NPO法人イージェイネット 代表理事 瀧野 敏子
2019年3月1日